アパレル販売職は、最新の洋服を着こなして店頭に立ち、常にお客様に見られるのが仕事です。
WEBエントリーや履歴書などの採用の選考の際に必須な「証明写真」。
この履歴書の証明写真は、選考にどの程度影響するのでしょうか?
アパレル販売経験者とアパレル企業の人事担当者に、実際の内容を聞いてみました。
【アパレル販売経験者120人にアンケート】
1.履歴書の証明写真について
どんな雇用形態でも履歴書に証明写真は必須です。
証明写真機で撮影するのがメジャーですが、
実際アパレル販売経験者は何を使って証明写真を撮影したのでしょうか。
証明写真は何を使って撮りましたか?
・証明写真機 67.5%
・スマートフォン(スマホ) 25.8%
・デジカメ 1.7%
・写真館 1.7%
・その他 3.3%
67.5%が証明写真機で撮影したという結果に。
また、証明写真をスマホで撮影したという意見も25.8%あり、
最近はスマホやデジカメ、証明写真プリクラ等を履歴書に使用している人もいるようです。
証明写真機での写真以外を履歴書に使用するのはOKなのか、アパレル企業の人事担当に聞きました。
<アパレル企業人事担当者の回答>
ガーリー系ブランドの面接担当者:ひとりで写っている、大きさが既定のサイズになっている等、証明写真用になっていれば何で撮影しても大丈夫です。
セレクト系ブランドの面接担当者・海外系ブランドの面接担当者:プリクラはNGです。スマホで撮影した写真はWEBエントリーであれば大丈夫ですが、履歴書ではNGです。
履歴書の証明写真は証明写真機や写真館などで撮影したものが好ましいようです。
ただし、スマホで撮影した証明写真はWEBエントリーの場合は可というブランドもあります。
また、「本人以外の人と写っている」「切り方や貼り方が雑」「規定のサイズでない」等の証明写真は
いくらいい写真であってもNGとのことです。
2.履歴書の証明写真のメイクについて
証明写真のメイクはどんなメイクにしましたか?
・ナチュラルメイク 51.7%
・ブランドに合ったメイク 38.3%
・濃いメイク 6.7%
・ノーメイク 3.3%
証明写真のメイクで気をつけたことを教えてください(複数回答)
・雰囲気よく見えるように(明るい、かわいい、清潔感など) 22.5%
・普段より濃いめ 20.8%
・ブランドイメージに合わせた(指定の化粧品を使った) 18.3%
・ナチュラルメイク 15.8%
・濃すぎず薄すぎず 15.0%
・普段より薄め 10.0%
・普段通り 6.3%
・ノーメイク 2.1%
・その他 5.6%
▼雰囲気良く見えるように
・自分の輪郭やパーツに合った色の化粧品や、写真を見た際に目を引くように少し明るめになるようにメイクに気を付けました。
・汚く見えないようにいつもより丁寧にメイクしました。印象よく見えるようにチークをオレンジで明るめに入れました。
・流行りを取り入れつつ明るめに仕上げ、写真写りを良くした
▼普段より濃い目
・印象を良くする為に証明写真の写りも考えて、チークとリップは血色が良くなるようにピンク系で、目元はブラウン系にまとめた。
・顔周りが明るく見えるようにチークとリップを明るめの色にして少し濃いめにつけた。
▼ブランドイメージに合わせた
・実際店頭や公式通販でモデルをされている方のSNSを見させていただき、よくつけている色味のリップを使ったりと、ブランドに合わせた濃いめのメイクにしました。
・ブランドイメージの中に、その時のトレンドな血色感やツヤ感を入れるようにメイクに気をつけました。
・そのブランドのブログに載っている指定メイクを練習し、なるべく似せた化粧品を使いメイクしました。
・そのブランドに合ったメイクをしました。見た目との差が出ないようにしました。
・ブランドが推しているその時々のメイクを取り入れながら、個性を生かすようにしました。
▼ナチュラルメイク
・アパレルは見た目が大事だから、ナチュラルだけど盛れるように!!
・派手になりすぎず、ナチュラルでも、普段からお洒落に気を遣っていると思って頂けるようなメイクにしました。
▼濃すぎず薄すぎず
・濃くなりすぎないように、でも目鼻口をくっきりと見せるように気をつけました。
・眉毛を細すぎず太すぎず薄すぎず濃すぎずナチュラルに、血色が良いようにチークは少し濃いめに、リップは派手にならないように赤すぎない色をチョイス
・薄すぎず濃すぎずなメイクを意識しました。
▼普段より薄く
・アイラインやマスカラなどを濃くせず、ナチュラルにしました。リップも発色が良いものではなくナチュラルなコーラルピンクのものにしました。
アイシャドウはラメが大きくなくブラウン系の単色のものを使った。
・チークはほんのり発色するようにつけた。
リップはコーラル系の色を使いグロスは、あまりしっかりつけないようにした。
▼普段通り
・派手すぎず、いつも通りのメイクで撮り、茶色のシャドウにして、大人の雰囲気を出した
・どのブランドにも好感を持って頂けるように、ベーシックなメイクをするように気を付けました。また、面接に伺わせて頂く際に違和感の無いよう、普段の自分らしいメイクをしました。
▼ノーメイク
・晴れやかな表情に見えるように、明るい色のトップスを着て、ノーメイクにしました。
・ほぼノーメイクで撮ったものを使用しましたが、後悔しました。
証明写真のときカラコンはつけましたか?
・普段からつけていない 42.5%
・ナチュラルなカラコン 36.7%
・ブランドにあったカラコン 10.0%
・盛れるカラコン 10.8%
メイクでは、雰囲気良く見せるように意識したという意見が22.5%で最も多く、
フラッシュで色が飛んでしまうことを考慮して、普段より濃いめを意識したという意見が20.8%でした。
回答者の皆さんはアパレル販売経験者なだけあって、証明写真のメイクも意識して変えていることがわかりました。
では、人事担当者から見て、証明写真のメイクはどんなものが好印象なのでしょうか。
<アパレル企業人事担当者の回答>
ガーリー系ブランドの面接担当者:清潔感のあるメイクが好印象です。また、カラコンの有無はあまり気にしないです。
セレクト系ブランドの面接担当者:明らかにメイクが濃すぎるのはNGです。また、あまり気にしませんが、基本的にカラコンはNGです。
海外系ブランドの面接担当者:ブランドイメージ的に華美すぎるのはNGです。カラコンで不合格になることはないですが、あまり印象は良くないです。
企業側から見ると、あまりに濃すぎるメイクでなければそこまで悪印象にはならないようです。
また、カラコンは企業によってバラつきがあるものの、つけないほうが無難かもしれません。
証明写真でもブランドイメージを考慮して清潔感のあるメイクを心がけましょう。
3.履歴書の証明写真のヘアスタイルについて
ヘアスタイルで印象は大きくかわりますが、
アパレル販売経験者は証明写真を撮影する際に気をつけたことはどういったことでしょうか。
どんな髪色で証明写真を撮影しましたか?
・暗めの茶色 45.0%
・明るめの茶色 25.8%
・黒髪 23.3%
・金髪 3.3%
・ピンクなどの派手色 0.8%
・その他 1.7%
どんなヘアスタイルで証明写真を撮影しましたか?
・まとめずに耳に髪をかけた45.8%
・後ろでひとつに束ねた 24.2%
・巻きおろし/ストレート 12.5%
・ハーフアップにまとめた 7.5%
・ショート/ボブ 6.7%
・ヘアアレンジした(編み込み、帽子など) 3.3%
髪色は暗めの茶色のまま撮影したという人が45.0%でした。
また、髪型は後ろでまとめず耳にかけたという回答が45.8%という結果に。
では、実際に証明写真の髪色・ヘアスタイルはどんなものが好印象でしょうか。
<アパレル企業人事担当者の回答>
ガーリー系ブランドの面接担当者:髪色やヘアスタイルは特に選考に影響しないですが、清潔感があるように意識したほうがいいです。
セレクト系ブランドの面接担当者:本人にあっているか重視しています。絶対NGではないですが、赤や紫の髪色はあまりいい印象ではないです。
海外系ブランドの面接担当者:ブランドイメージ的に今まで派手な髪色だったりヘアスタイルだったりする方はそんなにいなかったのですが、
本人に似合っているか、ブランドイメージに合っているかは見ています。
アパレル企業の選考では「髪色は黒でなければいけない」「髪が長ければひとつにまとめなければいけない」ということはなく、
企業側としては「本人に似合っているか」を重視しているところが多いようです。
もちろん清潔感は大事ですが、自分に似合っている髪色・ヘアスタイルで証明写真を撮影するものいいかもしれません。
4.履歴書の証明写真の服装について
証明写真はどんな服装で撮影しましたか?
・トレンド感のある服 37.6%
・白などの清潔感のあるシンプルな服(襟付きのシャツなど) 28.3%
・リクルートスーツ 10.8%
・特に意識しなかった 23.3%
履歴書を提出する際に全身写真は必要だった場合は、どこで何を着て撮りましたか?
・そのブランドの服を1アイテムだけ入れて、渋谷駅の地下で!
・やはり、全身写真ではファッションセンスなども問われると思いますが、何より一番大切なのは見やすさだと思ったので、白い背景で ブランドは問わず 自分らしさを出したコーディネートで撮りました。
・応募ブランドの商品や系統が似ている服を組み合わせて外で撮りました。
・家で、お気に入りの服を着て、友達のスマホで撮ってもらった
・家の中の壁を背景に、企業側がイメージしやすい様、全身希望のアパレルブランドの服装をしました。
・外でそのブランドに合った服を着てスマホで友達に撮ってもらった
・服装にあった場所を探し、落書きされたおしゃれな壁をバックにしました。
・背景は白の所で靴はそのブランドのものをはいたが、トップスはグレー、タイトスカートは黒のものを他ブランドのものを着ました。姉に撮ってもらいました。
証明写真はトレンド感のある服を着用して撮影したという回答が一番多く37.5%、次いで、清潔感を意識した服で撮影したという結果になりました。
また、全身写真が必要な場合は応募先のブランドを意識したという回答が多く見られました。
<アパレル企業人事担当者の回答>
ガーリー系ブランドの面接担当者:清潔感があるかどうかを見ています。ただしその人のイメージが湧かないためスーツはNGです。
セレクト系ブランドの面接担当者:私服でOKです。服や着こなしから本人のセンスをしっかり評価します。
海外系ブランドの面接担当者:私服でOKです。服や着こなしから本人のセンスをしっかり評価します。
服を専門に扱う仕事なので、証明写真の服装もしっかり見ている企業が多いようです。
書類審査の写真でもしっかり自己PRできるよう、自分に似合う服装を研究しておいたほうがいいかもしれません。
5.まとめ
アパレル業界では履歴書の証明写真が直接選考に影響することはないですが、
企業は限られた情報の中から応募者のセンスをしっかり見ていることがわかりました。
証明写真も自己PRになるので、手を抜かず自分らしさがしっかりアピールできる写真を選びましょう。
\登録3分!/